次の文で示す患者の病証に対する治療で最も適切なのはどれか。
「38 歳の男性。主訴は鼻閉と鼻汁。鼻汁は黄色く粘りがあり量も多い。日中は頭がぼんやりすることが多く、皮膚掻痒感や嗅覚障害もある。舌質は紅、胖大舌。」
正答3
解説
正解は3です。
鼻の症状と舌の所見から病証を判断し、適切な経穴と補瀉を選ぶ問題です。
黄色く粘りのある多量の鼻汁と紅舌は熱を示し、胖大舌は体内の水湿の停滞を示します。
頭がぼんやりするのは痰湿が頭部の清陽を阻むためです。
全体として、痰湿に熱を伴う痰熱の実証と判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 太淵は手の太陰肺経の原穴で、補法は肺気虚に用います。
本症例は痰熱による実証なので、補法は合いません。
2:× 太白は足の太陰脾経の原穴で、補法は脾気虚に用います。
実証の痰熱に対して補うのは適切ではありません。
3:○ 豊隆は足の陽明胃経の絡穴で、痰を除く要穴として知られます。
痰熱の実証なので、瀉法を行って痰を除くのが最も適切です。
4:× 風門は足の太陽膀胱経の経穴で、瀉法は風邪の侵入による悪寒や発熱などの表証に用います。
本症例には表証の所見がないため、適切ではありません。
【ポイント】
豊隆は「痰の要穴」として、去痰を目的に瀉法で用いられます。
黄色く粘る分泌物は熱、白く薄い分泌物は寒と判断するのが基本です。