「67歳の男性。主訴は動作時の呼吸困難。痩せて樽状胸郭を呈している。呼吸機能検査で1秒率の低下、胸部エックス線検査で肺野の透過性亢進を認めた。ブリンクマン指数は940。」
疾患として最も考えられるのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
呼吸器疾患を、症状と検査所見から鑑別する問題です。
ブリンクマン指数は1日の喫煙本数に喫煙年数を掛けた値で、940は長期の重度喫煙歴を示します。
1秒率の低下は、息を吐き出しにくい閉塞性換気障害を意味します。
樽状胸郭と、肺が過膨張して黒く映る肺野の透過性亢進は、肺気腫の所見です。
痩せと動作時の呼吸困難も合わせて、COPD(慢性閉塞性肺疾患)が最も考えられます。
【選択肢別解説】
1:× 気管支拡張症は気管支が不可逆的に広がる疾患で、大量の膿性痰や血痰を伴う慢性の咳が特徴です。
喫煙歴や樽状胸郭とは結びつきません。
2:○ COPDは喫煙が最大の原因で、1秒率70%未満の閉塞性換気障害を示します。
樽状胸郭、肺野の透過性亢進、痩せ、労作時の呼吸困難は典型的な所見です。
3:× 肺結核は結核菌の感染症で、長引く咳や痰、微熱、寝汗、体重減少がみられます。
胸部エックス線では上肺野の浸潤影や空洞が特徴で、透過性亢進ではありません。
4:× 間質性肺炎は肺が硬くなる拘束性換気障害で、1秒率ではなく肺活量が低下します。
胸部エックス線では透過性亢進ではなく、すりガラス影や網状影がみられます。
【ポイント】
1秒率の低下は閉塞性(COPD・気管支喘息)、%肺活量の低下は拘束性(間質性肺炎など)と区別します。