宅地建物取引業者A(甲県知事免許)は、甲県に本店と支店を設け、営業保証金として1,000万円の金銭と額面金額500万円の国債証券を供託し、営業している。
この場合に関する次の記述のうち宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
営業保証金の保管替え・不足額供託の届出・還付の限度額・取戻しの公告を問う問題です。
Aは本店分1,000万円と支店分500万円の合計1,500万円を、金銭1,000万円と国債証券500万円で供託しています。
【選択肢別解説】
1:○ 本店移転で最寄りの供託所が変わった場合、金銭のみで供託していれば保管替えを請求します(宅建業法29条1項)。
有価証券を含めて供託しているときは保管替えができず、移転後の最寄りの供託所に新たに供託しなければなりません。
Aは国債証券を含めて供託しているので、遅滞なく新たに供託する必要があります。
2:× 不足額を供託したときは、供託した日から2週間以内に、供託書の写しを添えて免許権者に届け出なければなりません(宅建業法28条2項)。
「30日以内」とする点が誤りです。
3:× 還付を受けられる限度額は、Aが供託している営業保証金の全額である1,500万円です(宅建業法27条1項)。
また、弁済は宅建業者Aから受けるのではなく、供託所に供託された営業保証金から受けます。
4:× 本店移転に伴い新たに供託して従前の営業保証金を取り戻す場合は、公告は不要です(宅建業法30条2項ただし書)。
二重に供託している状態なので、債権者を害するおそれがないからです。
【ポイント】
有価証券を含む供託では保管替えができず、二重に供託してから従前の分を公告なしで取り戻します。
還付の限度額は、取引をした事務所に関係なく、その業者が供託している営業保証金の全額です。