宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結した宅地の売買契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法及び民法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
ア 売買契約において、瑕疵担保責任を負う期間を引渡しの日から2年間とする特約を定めた場合、その特約は無効となる。
イ 売買契約において、売主の責めに帰すべき事由による瑕疵についてのみ引渡しの日から1年間担保責任を負うという特約を定めた場合、その特約は無効となる。
ウ Aが瑕疵担保責任を負う期間内においては、損害賠償の請求をすることはできるが、契約を解除することはできないとする特約を定めた場合、その特約は有効である。
正答1
解説
正解は1です。
宅建業者が自ら売主となり、業者でない者が買主となる売買における瑕疵担保責任の特約の制限(宅建業法40条)を問う問題です。
40条は、民法の規定より買主に不利な特約を禁止し、例外として担保責任の期間を「引渡しの日から2年以上」とする特約のみを認めています。
禁止に反する特約は無効となり、民法の規定が適用されます。
【記述別解説】
ア:× 引渡しの日から2年間とする特約は、40条1項が認める例外に当たるため有効です。
無効とする点が誤りです。
イ:○ 当時の民法の瑕疵担保責任は売主の過失を問わない無過失責任でした。
売主に帰責事由がある瑕疵に限る特約は買主に不利であり、期間も1年と2年未満なので無効です(宅建業法40条2項)。
ウ:× 当時の民法では、瑕疵のために契約の目的を達成できないときは買主は契約を解除できました(民法570条・566条)。
解除できないとする特約は買主に不利であり、無効です。
正しい記述はイの一つなので、正解は1となります。
【ポイント】
現行法では瑕疵担保責任は契約不適合責任に改められ、40条も「通知期間を引渡しの日から2年以上」とする特約のみを認める形になっています。
期間以外の点で買主に不利な特約は無効、という考え方は現行法でも同じです。