宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者ではないBとの間で建物の売買契約を締結する場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
宅建業者が自ら売主となり、業者でない者が買主となる場合の8種制限を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 売主の業者が手付の倍額を提供して解除できるのは、買主が契約の履行に着手するまでです(宅建業法39条2項)。
Bが履行に着手した後は、Aは手付の倍額を現実に提供しても解除できません。
2:× クーリング・オフによる解除では、売主は受領した手付金その他の金銭を速やかに返還しなければなりません(宅建業法37条の2第3項)。
手付金を返還しない旨の特約は申込者等に不利なので、無効です(同条4項)。
3:× 割賦金の支払が遅れても、直ちに解除することはできません。
30日以上の相当の期間を定めて書面で催告し、その期間内に支払がないときでなければ解除できません(宅建業法42条1項)。
4:× 200万円の手付金であれば、保全措置は不要です。
【計算】
未完成物件で保全措置が不要となるのは、代金の5%以下かつ1,000万円以下の場合です(宅建業法41条1項)。
代金5,000万円×5%=250万円です。
手付金200万円は250万円以下なので、保全措置なしで受領できます。
【ポイント】
保全措置の基準は、未完成物件が代金の5%、完成物件が代金の10%で、いずれも1,000万円以下であることも必要です。