宅地建物取引業者Aが行う業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはいくつあるか。
ア Aは、宅地又は建物の売買に関する広告をする際に取引態様の別を明示した場合、当該広告を見た者から売買に関する注文を受けたときは、改めて取引態様の別を明示する必要はない。
イ Aは、宅地の売買に関する広告をするに当たり、当該宅地の形質について、実際のものよりも著しく優良であると人を誤認させる表示をした場合、当該宅地に関する注文がなく、売買が成立しなかったときであっても、監督処分及び罰則の対象となる。
ウ Aは、複数の区画がある宅地の売買について、数回に分けて広告をする予定でいる場合、最初に行う広告に取引態様の別を明示すれば足り、それ以降は明示する必要はない。
エ Aは、建物の貸借の媒介において、依頼者の依頼によらない広告をした場合、国土交通大臣の定める報酬限度額となる媒介報酬のほか、当該広告の料金に相当する額を受領できる。
正答3
解説
正解は3です。
取引態様の明示義務、誇大広告の禁止、広告費用の受領を問う問題です。
この問題は誤っている記述の数を問うので、各記述の正誤を確認して×の数を数えます。
【記述別解説】
ア:× 広告で取引態様の別を明示していても、注文を受けたときは、遅滞なく改めて取引態様の別を明らかにしなければなりません(宅建業法34条2項)。
改めて明示する必要はないとする点が誤りです。
イ:○ 誇大広告は、広告をした時点で違反となり、注文や取引の成立、実害の有無は問いません(宅建業法32条)。
違反は監督処分の対象となり、罰則(6か月以下の懲役又は100万円以下の罰金)もあります。
ウ:× 数回に分けて広告をする場合、そのつど取引態様の別を明示しなければなりません(宅建業法34条1項)。
最初の広告だけで足りるとする点が誤りです。
エ:× 報酬とは別に広告料金を受領できるのは、依頼者の依頼によって行った広告に限られます。
依頼によらない広告の料金は受領できないので、本記述は誤りです。
誤っている記述はア・ウ・エの三つなので、正解は3です。
【ポイント】
取引態様の明示は「広告のつど」と「注文を受けたとき」の両方で必要です。
広告料金を報酬と別に受け取れるのは、依頼者から依頼された広告だけです。