正答2
解説
正解は2です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
賃貸人の修繕義務(民法606条1項)の範囲と、その例外や特約の効力を問うています。
【選択肢別解説】
1:× 修繕義務を賃借人に負わせる特約も有効なので、記述は正しい内容です。
民法606条1項の修繕義務は任意規定であり、当事者の合意で変更することができます。
ただし、消費者契約法などにより、内容によっては効力が制限されることがあります。
2:○ 子の行為についても賃借人が責任を負うので、この記述が誤りです。
同居する家族の行為は、賃借人自身の用法遵守義務・善管注意義務の違反と同視されます。
責任能力の有無は不法行為の問題であり、契約上の責任を免れる理由にはなりません。
賃借人の責めに帰すべき事由による修繕は、賃貸人の修繕義務の対象外です(民法606条1項ただし書)。
3:× 全く使用収益できない期間は賃料を支払う義務を免れるので、記述は正しい内容です。
賃料は使用収益の対価なので、使用収益が全くできなければ賃料は発生しないと解されています。
一部が使用できない場合も、賃借人に帰責事由がなければ、その割合に応じて賃料は減額されます(民法611条1項)。
4:× 損害を回避できた時期以降の損害は全額を請求できるとは限らないので、記述は正しい内容です。
判例は、賃借人が損害を回避・減少させる措置をとることができた時期以降の損害について、その全てを賃貸人に請求できるとは限らないとしています(最判平成21年1月19日)。
【ポイント】
賃借人の家族や同居人の過失は、賃借人自身の過失と同様に扱われます。
修繕義務は特約で変更できる任意規定である点もあわせて押さえましょう。