正答1
解説
正解は1です。
この問題は、建物賃貸借が期間満了や解約申入れによって終了するための要件を問うています。
【選択肢別解説】
1:○ 正当事由は、具備されてから6か月間は持続している必要があります。
更新拒絶の通知は、期間満了の1年前から6か月前までにしなければなりません(借地借家法26条1項)。
正当事由はこの通知の時点で具備され、その後も期間満了まで持続している必要があると解されています。
そのため、正当事由は具備されてから少なくとも6か月間は持続していなければなりません。
2:× 主たる要素と補完的要素の関係が逆になっています。
正当事由の主たる要素は、賃貸人と賃借人がそれぞれ建物の使用を必要とする事情です(借地借家法28条)。
従前の経過、建物の利用状況・現況、立退料の申出は、これを補完する要素として考慮されます。
3:× 期間内解約の定めがなければ、賃借人も期間の途中で解約することはできません。
期間の定めのある賃貸借で中途解約できるのは、解約権を留保する特約がある場合に限られます(民法618条)。
賃借人だけに当然の中途解約権が認められているわけではありません。
4:× 賃借人からの解約申入れでは、申入れの日から3か月で契約は終了します。
期間の定めのない建物賃貸借で賃借人が解約を申し入れたときは、3か月の経過で終了します(民法617条1項2号)。
6か月が必要なのは、賃貸人から解約を申し入れる場合です(借地借家法27条1項)。
【ポイント】
賃貸人からの解約申入れは「6か月・正当事由が必要」、賃借人からは「3か月・正当事由不要」と対比して覚えましょう。
立退料はあくまで正当事由を補完する要素である点も頻出です。