賃貸住宅管理業法に基づく賃貸住宅管理業者の義務及び監督に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 賃貸住宅管理業者が合併により消滅し、その存続会社が賃貸住宅管理業の登録を受けていない者である場合は、存続会社は合併前の賃貸住宅管理業者が締結した管理受託契約に基づく業務を結了する目的の範囲内においてその業務を実施できるが、賃貸住宅管理業法の定める規定に従う必要がある。
イ 賃貸住宅管理業者は、賃貸住宅管理業を行う営業所の新設、廃止、所在地の変更があったときは、その日から30日以内に登記事項証明書を添付し国土交通大臣に変更届を提出する必要があり、これに違反した場合には監督処分や罰則の対象となる。
ウ 賃貸住宅管理業者は、再委託先に対して指導監督の義務を負うことで管理受託契約の一部を再委託することができるが、再委託先が賃貸住宅管理業法の登録を受けた賃貸住宅管理業者であれば、受託した管理業務の全てについて他者に再委託することができる。
エ 賃貸住宅管理業者には、その業務に従事する従業者に従業者証明書を携帯させる義務が課されており、これに違反した場合には監督処分や罰則の対象となる。
正答3
解説
正解は3です。
この問題は、賃貸住宅管理業者の義務(変更届・再委託・従業者証明書)と、合併時の取扱いを問うています。
【記述別解説】
ア:○ 存続会社は、業務を結了する目的の範囲で賃貸住宅管理業者とみなされます。
登録が効力を失っても、一般承継人は締結済みの管理受託契約に基づく業務を結了する範囲で、なお賃貸住宅管理業者とみなされます(賃貸住宅管理業法27条)。
賃貸住宅管理業者とみなされる以上、法の規定に従って業務を行う必要があります。
イ:○ 営業所の新設・廃止・所在地の変更は、30日以内に届け出る必要があります。
営業所又は事務所の名称と所在地は登録事項であり、変更があればその日から30日以内に届け出なければなりません(賃貸住宅管理業法7条1項)。
届出を怠ると、業務改善命令などの監督処分や罰金の対象となります。
ウ:× 管理業務の全部を再委託することは、相手が登録業者でも禁止されています。
賃貸住宅管理業者は、委託を受けた管理業務の全部を他の者に再委託してはなりません(賃貸住宅管理業法15条)。
一部の再委託は可能ですが、その場合も再委託先を指導監督する責任を負います。
エ:○ 従業者証明書の携帯は義務であり、違反すれば監督処分や罰則の対象です。
賃貸住宅管理業者は、業務に従事する従業者に従業者証明書を携帯させなければなりません(賃貸住宅管理業法17条1項)。
正しい記述はア・イ・エの3つなので、正解は3です。
【ポイント】
再委託は「一部は可、全部は不可」であり、再委託先が登録業者かどうかは関係ありません。
変更届の期限30日と、登録の有効期間5年をあわせて整理しておきましょう。